総銅製筐体

全てメッキ前に仮組した画像です。
外観[フロントパネル、側板、天板]はメッキ処理中です、今月中には、
追加画像を紹介出来ると思います。
2001/1/24.


W203×H470×D480



基本構成はアルミ筐体と同じです。


金属材料の物性比較
材料 材料定尺寸法 定尺寸法重量 引っ張り強さ せん断力 比重 導電率[%] 熱伝導率
365X1200 1.5mm=5.84kg 23.8 16.1 8.9 100 0.92
914X1828 1.6mm=21.3kg 35.7 29.4 7.6 16 0.15
ステンレス[軟質] 1000X2000 1.5mm=23kg    63 46.9 7.9 2.4
ステンレス[硬質] 1000X2000 1.5mm=23kg    105 78.4 7.9 2.1 0.039
アルミ[A1100P] 1000X2000 1.5mm=8.16kg 17 9.1 2.7 59 0.49
アルミ[A5052P] 1000X2000 1.5mm=8.07kg 34 16 2.9 35 0.33
チタン 1000X2000 1.0mm=9.1kg  40 42 4.5 3.1 0.04

銅板での加工
アルミより柔らかい銅板ですが、主要部品は1.5mmの板厚で作られているので
PC筐体としては、充分だと思われます。
重量はまだ正確には計っていませんが20kgに迫りそうです。
総銅製を目指し作りましたが、一部強度の問題でSUS430に変更しました。
問題点
現状では非常に綺麗な外観ですが、経験上、半年は維持出来ないと思います。
緑青の発生で黒ずんできます。やはりメッキが必要になります。
内部はニッケルメッキ[銀ピカ]、外部はクロームメッキ
最大の難点は銅板の定尺寸法[365X1200]にあります。
材料の加工歩留まりが非常に悪く、側板などは定尺では、足りず
やむなく大板[特注]を頼みましたが、kg単価が定尺の50%UPと・・・(^^;)
1台分の材料価格[銅板+メッキ処理代+部材代]が45000円位
掛かってしまいます。これに加工賃+諸経費を加算すると
とても高価な物になってしまいます。
銅板を使った事によるメリットよりデメリットの方が遙かに大きく
実用的ではありません。銅板の放熱効果は絶大な物がありますが
筐体はヒートシンクでは無いので素材としての銅板には、疑問を感じました。
※材質は変わりましても結合部は従来通り、カレイナット[130個]でぎっちり締めています。



総銅製筐体[表面処理付き]  内部ニッケルメッキ+外観クロームメッキ   2001/02/02.